名物ばあちゃんが亡くなった
近所の名物ばあちゃんが亡くなった。
83歳くらいか。
どう、名物だったかというと、恐いもの知らず、歯に衣を着せぬ物言い、団体では引っ掻き回す。
これじゃあ、嫌われ者ってことになるのだが、それでも、どこか憎めない感じがあり、それなりに愛されていた。
去年、うちの庭の芙蓉がほしいと言ったので、来年のその季節になったらあげるわ、と言っておいた。
でも、そのときに、来年はないかもしれないな、とも思った。
昔からある普通の芙蓉で、9月初め頃に、10cmくらいのピンクの花をつけ、、こちらだと、もう、その頃は咲いているお花がないから、人目につくのである。
たくさん咲くし、増えるし、見栄えもするけど、切り花にはならなくて、咲いた花も一日しかもたない。
だから、植える家がほとんどなくなったのだ。
それで、今年、5月頃になって、芙蓉の芽が出て来たので、ほしいかどうかを再度聞こうとばあちゃんの家を訪ねたが、
いつもなら、その時期は、朝から晩まで、庭にいるのに、何度行ってもいなかった。
確か、4月頃までは、ビニールハウスを建てたり、畑に肥料を入れたりしていたのだが。
それでも、家の中にいるのは、元気な声が外まで聞こえていたので分かっていた。
さて、どうしたものか、と思ったのだが、私の内に響いて来る声が、差し上げる必要はないかな・・・というものだった。
そういうことなのか、とちょっとは寂しい気持になっていたときに、
ばあちゃんが、急に食欲が落ちて、食べたくなくなったので、なにやら、お高いお肉だかを買ってきて食べたそうだという話が漏れ聞こえてきた。
それだけ食べられるなら、大丈夫かもしれないと思ったが、それでも、畑仕事を再開する様子はなかった。
子供さんが来て、庭仕事を続け、そうこうするうちに、ばあちゃんの車が消えた。
ああ、とうとう、回復はないのだな、と思った。
昨日一昨日とばあちゃんちのそばを通ると、畑がいつもよりも静まり返った感じで、寂しい雰囲気に変わってきていた。
そして、今朝、亡くなったという知らせが届いた。
生前、ばあちゃん自身も、80歳を超えているから、いつどうなっても不思議はない、と言いながらも、早朝、かなりの距離を歩いていたのだが。
いなくなればなったで寂しいものである。
ご冥福を祈るしかない。
合掌
83歳くらいか。
どう、名物だったかというと、恐いもの知らず、歯に衣を着せぬ物言い、団体では引っ掻き回す。
これじゃあ、嫌われ者ってことになるのだが、それでも、どこか憎めない感じがあり、それなりに愛されていた。
去年、うちの庭の芙蓉がほしいと言ったので、来年のその季節になったらあげるわ、と言っておいた。
でも、そのときに、来年はないかもしれないな、とも思った。
昔からある普通の芙蓉で、9月初め頃に、10cmくらいのピンクの花をつけ、、こちらだと、もう、その頃は咲いているお花がないから、人目につくのである。
たくさん咲くし、増えるし、見栄えもするけど、切り花にはならなくて、咲いた花も一日しかもたない。
だから、植える家がほとんどなくなったのだ。
それで、今年、5月頃になって、芙蓉の芽が出て来たので、ほしいかどうかを再度聞こうとばあちゃんの家を訪ねたが、
いつもなら、その時期は、朝から晩まで、庭にいるのに、何度行ってもいなかった。
確か、4月頃までは、ビニールハウスを建てたり、畑に肥料を入れたりしていたのだが。
それでも、家の中にいるのは、元気な声が外まで聞こえていたので分かっていた。
さて、どうしたものか、と思ったのだが、私の内に響いて来る声が、差し上げる必要はないかな・・・というものだった。
そういうことなのか、とちょっとは寂しい気持になっていたときに、
ばあちゃんが、急に食欲が落ちて、食べたくなくなったので、なにやら、お高いお肉だかを買ってきて食べたそうだという話が漏れ聞こえてきた。
それだけ食べられるなら、大丈夫かもしれないと思ったが、それでも、畑仕事を再開する様子はなかった。
子供さんが来て、庭仕事を続け、そうこうするうちに、ばあちゃんの車が消えた。
ああ、とうとう、回復はないのだな、と思った。
昨日一昨日とばあちゃんちのそばを通ると、畑がいつもよりも静まり返った感じで、寂しい雰囲気に変わってきていた。
そして、今朝、亡くなったという知らせが届いた。
生前、ばあちゃん自身も、80歳を超えているから、いつどうなっても不思議はない、と言いながらも、早朝、かなりの距離を歩いていたのだが。
いなくなればなったで寂しいものである。
ご冥福を祈るしかない。
合掌
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