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2014/10/10

“あの日”からやっと復調

1週間位前、暇なときに編み物でもやってみようかという気になった。
セーターを最後に編んだのは20年位前のことか。
その後、人生の重い課題を次々突きつけられて、編み物をしようという気にはなれなかった。
帽子やマフラーなら、いくつか編んだけれども、それは必要に迫られて編んだのであって、編み物を楽しむというものではなかった。

介護に10年、それが終わろうとしていたときに夫と出会って、人生を一緒に歩くことなって10年。
その20年は、いつも心がオットットット・・・・と、転びそうな月日で、夫が思いがけない死に方をしたところで、とうとう、ツッ転んでしまった。
といっても、鬱になったとかそういうのではない。
自分の食事はちゃんと手作りしていたし、仕事もこなしていたし、人付き合いも普通にやっていた。
だけど、心は重く、毎日がとってもつらかった。

何かをしたいとか、食べたいとか、そんな気には全くなれなかった。
日々をこなすのが精一杯。
退屈なんだけど何もしたくない、仕方なく掃除をし、仕方なく洗濯をする、流しに置いた食器を洗うのが大変な仕事に思えた。

それでも、夫の劇的な死から1年、2年、3年と時が経てば、それなりに心が軽くなっているのを実感していた。
でも、まだ、何もすることのない時間をどう使うかは大きな問題だった。
とにかく、何もしたくないんだから。
庭の草むしりをしなきゃならないけどしたくない、買い物に行かなきゃならないけど行きたくない、いよいよ、追い詰められてしなきゃならなくなってやっとするけど、最低限度をこなす、そんな感じだったのだ。
テレビをぼぉ~っと観ていることが多かった。

そういう状態が去年まで続いていた。
去年のいつだったか、テレビを観るのは午後6時以降にしようと、唐突に思ってから少しずつ変わって来た。
今年の夏は庭の草をむしったし、家事全般をビシバシこなすようになった。
そして、とうとう、1週間前に、編み物でもやってみっか!、だった。

毛糸をネットで注文して、昨日届いて、今日から編み始めた。
すぐに嫌になるかと思ったが、大丈夫、楽しい。

ともすると、ムムムムッと湧いて来てた憂鬱虫も、寝入りばななどには奈落に突き落とされるような嫌な気分も来なくなった。

もし、衝撃的な事をきっかけに、私のような心の状況になっている人がいたら、それは、時間とともに治るから、その時まで自分を騙し騙し、あやしてやって、時を稼いでください。
絶対に、元気な自分に帰ることができるから。

眠れないなら、医者から睡眠導入剤でももらって。
そういう薬は怖いから嫌だ、という人もいるけど、人間、夜、目をかっちり開けていたら、ロクなことは考えないから、眠る時間には眠って、免疫力を落とさないことです。



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