夫の夢は、悲しく、温かく
久々に、夫の夢をみた。
夢は、
夫が何ヶ月も音信不通というところから始まった。
夫と私の実際の生活は、
私たちは、それぞれが家を持っていて、夫の方は先妻さんとの生活をそのままにしていたから、別々の暮らしが自然だったのだ。
会うのは、週末くらいで、平日は電話で連絡を取っていたけど、それがなければ音信不通みたいなものだった。
なので、夫はさすがに毎日の連絡はくれた。
私の方からするのは、どこかに遠慮があって、滅多にしなかった。
夢では、どうも、夫に好きな女性ができたから、私には見向きもしない、ということのようだった。
夫は、若い頃は、女性との関係が賑やかだったらしい。
それで、先妻さんは苦しんだようである。
私と知り合ってからは、年も年だったので浮気はしないと言っていた。
夫は、私の何かが怖かったようである。
私が怒ったら、般若のような顔になるだろうね、とよく言っていた。
私は、そこまで怒ったことがないから、自分でも分からないが、なるのかもしれなかった。
実際に、浮気をしていたのかどうかは知らない。
だって、平日は“野放し”なのだから、しようと思えば出来たのである。
夢に戻ると、
夫は生きている、でも、連絡がないことに気がついた私は、心の底から悲しくて、振り絞るようにして泣いているという設定だった。
こみ上げる嗚咽を繰り返し、
そのうち、
夫は、私と別れるとは言っていない、若い頃の浮気の話を聞いても、
他の女性に夢中になる時期があっても、また、妻の元に帰って来て、家庭を壊すつもりはなかったと言っていたではないか、と思うのだった。
そこで、私は、夫に会えそうな場所に行ってみようと思った。
そしたら、場面は変わって、その場所に私はいた。
ある町の駅前だった。
ここ?
と思った。
実際には、夫も私もその駅前はほとんど無縁だったからである。
だから、夫に会えるのは万に一つくらいかなと思っているのに、
漠然と会えるかもしれないと思っているところもあって、そこが夢だった。
そしたら、本当に、、
ポコッと夫が現れた。
私は、
ウッソー!
と夫の足取りを目で追っていた。
声はかけないのである。
夫は、駅のトイレに入って行った。
横顔しか見えなかったのだが、夫は、口を開けて、下顎を突き出し、どしたの!? みたいな顔だった。
かなり、老けていたし。
私は、夫が入ったトイレをジッとみていた。
夫は、まだ、トイレの入口にいた。
夫は、私に気がついて、左手を伸ばしてきた。
私はいつの間にか、夫の手の届く場所に移動していた。
私は、伸ばしてきた夫の手にそっと触れた。
夫は、私の手の平に指先を四本そろえて立てて、そのまま、私の手の中に自分の手を丸め込んだような気がする。
それを、私が軽く握ると、夫も握り返してきた。
段々と力を込めて、ついには、しっかりと私の手を握った。
そこで、私は夫の顔を見るのだが、
夫は、口を開いていて、中が白く乾いて、口内炎のひどい状態のようだった。
私は、
「ひどい口内炎でしょう? 今、治して上げるから!!」
力強く告げた。
すると、夫は、助けて欲しい、とすがるように言った。
私は、駅前の商店街の薬屋に飛んで行ったのだが、さっきまであった薬屋が消えていた。
では、次の薬屋、と別のところに行っても、そこも消えていた。
じゃあ、と商店街の奥まで行って、とあるお店で、この辺に薬屋があったと思うけど、と聞くと、
そこの店主のおやじさんが、のんびりと、あっちの道を曲がってどうのこうのと教えてくれるのだが、
それがまどろっこしくて、私は、途中で分かりました、ありがとう、とお店を飛び出した。
そして、教えられた道を走り、この辺だろうと、キョロキョロしていたら、その教えてくれたおやじさんが追っかけてきてくれて、そこそこ、と親切に教えてくれた。
私は、夫がまだ駅前にいてくれるかどうかを気にしながら、とにかく、薬、確か、チョコラBBだったと思うけど、それを買うと、一目散で夫がいた場所に向かってかけだした。
ところが、夫は、そこまで来ていて、私は夫に急いで薬を飲ませた。
そこで、目がさめたのある。
さめざめと泣いていた悲しみと、夫が握り返してきた手のぬくもりが残っていた。
夫は、去年の1月頃に、そろそろ、高いところに行かなきゃならなくなったんだ、と言っていて、そうしたのだと思うが、寂しいのかもしれない。
同じく、去年の3月の夫の月命日に、私は、霊が集まるという道で、幽霊さんに追っかけられた。
今年の今月の夫の月命日には、ウチのご先祖さんのためにだけど、夫が気に入っていたお坊さんがお参りに来る。
夫は、寂しがりやだったし、自分にいつも注目していて欲しい人だった。
だけど、亡くなれば時間とともに忘れられていく。
生前、我が強かった人は、忘れられて行くのが受け入れがたいのかもしれない。
人間、死んでも、中々、無の心境にはなれないということだろう。
夢は、
夫が何ヶ月も音信不通というところから始まった。
夫と私の実際の生活は、
私たちは、それぞれが家を持っていて、夫の方は先妻さんとの生活をそのままにしていたから、別々の暮らしが自然だったのだ。
会うのは、週末くらいで、平日は電話で連絡を取っていたけど、それがなければ音信不通みたいなものだった。
なので、夫はさすがに毎日の連絡はくれた。
私の方からするのは、どこかに遠慮があって、滅多にしなかった。
夢では、どうも、夫に好きな女性ができたから、私には見向きもしない、ということのようだった。
夫は、若い頃は、女性との関係が賑やかだったらしい。
それで、先妻さんは苦しんだようである。
私と知り合ってからは、年も年だったので浮気はしないと言っていた。
夫は、私の何かが怖かったようである。
私が怒ったら、般若のような顔になるだろうね、とよく言っていた。
私は、そこまで怒ったことがないから、自分でも分からないが、なるのかもしれなかった。
実際に、浮気をしていたのかどうかは知らない。
だって、平日は“野放し”なのだから、しようと思えば出来たのである。
夢に戻ると、
夫は生きている、でも、連絡がないことに気がついた私は、心の底から悲しくて、振り絞るようにして泣いているという設定だった。
こみ上げる嗚咽を繰り返し、
そのうち、
夫は、私と別れるとは言っていない、若い頃の浮気の話を聞いても、
他の女性に夢中になる時期があっても、また、妻の元に帰って来て、家庭を壊すつもりはなかったと言っていたではないか、と思うのだった。
そこで、私は、夫に会えそうな場所に行ってみようと思った。
そしたら、場面は変わって、その場所に私はいた。
ある町の駅前だった。
ここ?
と思った。
実際には、夫も私もその駅前はほとんど無縁だったからである。
だから、夫に会えるのは万に一つくらいかなと思っているのに、
漠然と会えるかもしれないと思っているところもあって、そこが夢だった。
そしたら、本当に、、
ポコッと夫が現れた。
私は、
ウッソー!
と夫の足取りを目で追っていた。
声はかけないのである。
夫は、駅のトイレに入って行った。
横顔しか見えなかったのだが、夫は、口を開けて、下顎を突き出し、どしたの!? みたいな顔だった。
かなり、老けていたし。
私は、夫が入ったトイレをジッとみていた。
夫は、まだ、トイレの入口にいた。
夫は、私に気がついて、左手を伸ばしてきた。
私はいつの間にか、夫の手の届く場所に移動していた。
私は、伸ばしてきた夫の手にそっと触れた。
夫は、私の手の平に指先を四本そろえて立てて、そのまま、私の手の中に自分の手を丸め込んだような気がする。
それを、私が軽く握ると、夫も握り返してきた。
段々と力を込めて、ついには、しっかりと私の手を握った。
そこで、私は夫の顔を見るのだが、
夫は、口を開いていて、中が白く乾いて、口内炎のひどい状態のようだった。
私は、
「ひどい口内炎でしょう? 今、治して上げるから!!」
力強く告げた。
すると、夫は、助けて欲しい、とすがるように言った。
私は、駅前の商店街の薬屋に飛んで行ったのだが、さっきまであった薬屋が消えていた。
では、次の薬屋、と別のところに行っても、そこも消えていた。
じゃあ、と商店街の奥まで行って、とあるお店で、この辺に薬屋があったと思うけど、と聞くと、
そこの店主のおやじさんが、のんびりと、あっちの道を曲がってどうのこうのと教えてくれるのだが、
それがまどろっこしくて、私は、途中で分かりました、ありがとう、とお店を飛び出した。
そして、教えられた道を走り、この辺だろうと、キョロキョロしていたら、その教えてくれたおやじさんが追っかけてきてくれて、そこそこ、と親切に教えてくれた。
私は、夫がまだ駅前にいてくれるかどうかを気にしながら、とにかく、薬、確か、チョコラBBだったと思うけど、それを買うと、一目散で夫がいた場所に向かってかけだした。
ところが、夫は、そこまで来ていて、私は夫に急いで薬を飲ませた。
そこで、目がさめたのある。
さめざめと泣いていた悲しみと、夫が握り返してきた手のぬくもりが残っていた。
夫は、去年の1月頃に、そろそろ、高いところに行かなきゃならなくなったんだ、と言っていて、そうしたのだと思うが、寂しいのかもしれない。
同じく、去年の3月の夫の月命日に、私は、霊が集まるという道で、幽霊さんに追っかけられた。
今年の今月の夫の月命日には、ウチのご先祖さんのためにだけど、夫が気に入っていたお坊さんがお参りに来る。
夫は、寂しがりやだったし、自分にいつも注目していて欲しい人だった。
だけど、亡くなれば時間とともに忘れられていく。
生前、我が強かった人は、忘れられて行くのが受け入れがたいのかもしれない。
人間、死んでも、中々、無の心境にはなれないということだろう。
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