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2015/09/22

爺婆の相手はしばらくお休み

退屈な婆さんが、私を呼び出す。
トマトができたとかササゲが生ったとかいって。
お野菜をくださることはありがたいと思うが、本当は要らない。
たくさんあるのだ。
でも、断ると悪いから、貰いに行く。

そして、耳の遠い婆さんの相手をする。
一方的に話してくれるから、フンフンと頷いていればいいだけだけど、
近い距離の向かい合わせで聞くのがつらい。
息苦しくなる。

そのつらさも和らがないうちに、次に喋りだしたら止まらない爺さんが来た。
こっちは、娘さんと一緒だったけど、娘さんは父親の独演会状態を止めようもなく、頷くだけ。
しばらくぶりで会う父親に注意をするのも憚られるのだろう。
爺さんの口から出るのは、グチとぼやきとあれもできないこれもできないということばかり。
犬の世話もロクにできていない。
私が半日預かって、耳掃除と目ヤニのこびりついたのを取ってやって、マッサージもしてやったら、頭を上げて起きようとする素振りをし始めた。
やっぱり、手をかけてやるといい状態になる。

あの爺さんでは、自分の体を動かすだけで精一杯かもしれない。
犬が可哀想でならないが、爺さんの慰めでもあるから、犬を私が引き取ることもできない。

ワンコよ、気の毒だが、そういうことなのだよ、と心の中で言った。

爺さんとは向こう3ヶ月くらいは話したくない。
疲れて、具合が悪いのだ。

いや、爺さんばかりじゃない、婆さんも嫌だ。
しばらくは、誰とも話したくない気分。

爺さん、婆さんよ、グチグチと愚痴るな。

痛いの、痒いの、できないのは、分かっている。
だから、それは言わずに、面白い話の一つもして、お客を笑わせてやったら、また、会いたいと思ってもらえるから。
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